中学・高校・大学の受験、さらには就職試験においても、面接は試験項目として設けられていることが少なくありません。では、面接試験は何のために行われるのでしょうか。
面接では、志望動機や入社動機、入学・入社後に何をしたいのか、何ができるのか、そしてそれは何を目指し、何のためなのかが問われます。これらの受け答えを通して合否を判断する面接試験には、大きく分けて二つの目的があると私は考えています。
一つ目は人間性です。
表面的な言葉ではなく、嘘偽りのない応答ができているか、その姿勢から誠実さを見ています。そして、その学校や組織にとっても、本人にとっても、良い選択になるかどうかを見極めているのです。
二つ目は真剣さです。
「本当にここに入りたいのか」「どれほど強い思いを持っているのか」。その覚悟を見ています。本気で入りたいと願っている人ほど、合格後の学校生活や仕事が充実する可能性は高くなります。それは自然なことです。
面接試験に向けて考えておくべきことは、大きく三つあります。
志望動機、これまでの自分、そしてこれからの自分です。
理想は、これらが一つのストーリーとしてつながっていることです。
将来の自己実現のために、なぜこの学校を選んだのか。入学後に何をしたいのか、何ができるのか。そして、これまでの経験から何を学び、どのように成長してきたのか。それらが一本の筋として通っていれば、どのような質問にも自分の言葉で答えることができます。
想定される質問をいくつも考え、答えを丸暗記する方法もあります。しかし、想定外の質問をされた途端、言葉に詰まってしまうケースは少なくありません。大切なのは「答えを覚えること」ではなく、「自分自身を理解していること」なのです。
だからこそ、面接試験は、過去・現在・未来の自分を見つめ直す貴重な機会だと言えます。
ところで、私立高校受験における単願推薦では、多くの学校で内申基準が設けられており、その基準を満たしていれば、ほぼ合格が約束されている場合もあります。それにもかかわらず、なぜ面接試験が行われるのでしょうか。
私は、受験生自身がこれまで述べてきたようなことを真剣に考え、「納得して入学する」ことに大きな意義があるからだと思っています。
大きな努力をせず、何となく学校を選んで入学すれば、入学後の三年間も何となく過ぎてしまいがちです。その延長線上で、大学や就職も同じように選んでしまえば、人生そのものに充実感や生きがいを感じにくくなるかもしれません。
面接試験は、合否を決める場であると同時に、自分の人生と向き合うための場でもあります。
ぜひこの機会に、自分自身を見つめ直してほしいと思います。

