子どもが変わる「考える力」
― 考えることで人は育つ ―
子どもが自ら考え、行動し、そして人として成長していく。
いぶき学院は、そんな“人間的成長”の場でありたい。
第3回 親が良い点数を取ってきたときに褒めると、学力は伸びるでしょうか?
「答えを出そう」とする子や、「良い点数を取ろう」とする子は、「答えが出ればいい」と考えがちです。
そうなると、問題文の理解や整理をおろそかにして、すぐに“答えを出す作業”に入ってしまいます。
わからなくても「できればいい」と思うため、パターンを覚えて解こうとしたり、公式を丸暗記して対応しようとしたりするのです。
算数や数学では、答えさえ出ればいいと考えるあまり、式を書かない、あるいは途中式を省略してしまうことがあります。
その結果、ミスが増えるだけでなく、「考える過程」を重視しない癖がつきます。
簡単な問題には対応できても、少し難しくなると手が止まる。
これは、問題を整理して考える習慣や途中式を書く習慣がついていないために、学力の伸びが途中で止まってしまうのです。
親が「結果」で褒めたり叱ったりすると、子どもは本来“自分のため”に頑張るはずの勉強を、“親のため”に頑張るようになります。
本当は「わからない問題をわかろう」とする努力こそが大切なのに、「答えを出すこと」だけを目的にしてしまう。
「褒められるために」「叱られないために」点数を取るようになると、学びの質はどんどん低下していきます。
悪い点を取れば叱られるから、どんな手段を使ってでも正解や高得点を狙おうとする。
一時的に良い結果が出て親が喜んでも、学年が上がるにつれて“ごまかし”は通用しなくなります。
今、点数が低くても、間違いが多くても、注目すべきは「解ろうとしているか」「頑張ろうとしているか」です。
その努力を認め、受け入れてあげることが、子どものやる気を育てます。
頑張ったのに結果が出なかったときこそ、「よく頑張ったね」と声をかけてあげてください。
それが次への意欲につながります。
逆に、叱ってしまうと、ふてくされたり、投げやりになったり、あるいは不正な手段で正解を得ようとしたりしてしまいます。
それでは学ぶ姿勢が歪んでしまいます。
学校の試験や入試は、人生のすべてではありません。
子どもたちは、この先の長い人生を生きていくために、今“頑張る力”を身につけようとしているのです。
だからこそ、目の前の点数ではなく、将来につながる「見えない成長」に目を向けたいものです。
人生は失敗の連続です。
しかし、その失敗を受け入れ、そこから学ぼうとする力こそが、人を成長させます。
その力を身につけた子どもは、一生涯、成長し続けることができるはずです。

