2025年07月11日

「やりがいある仕事」を目指して、今を生きる

お金がなければ生活はできません。だからこそ、人は仕事をして収入を得ます。

しかし、その仕事がつらく感じられるものであれば、「人の役に立っている」という喜びや、自己満足、達成感といった“やりがい”がなければ、日々の労働はただの苦痛になってしまうでしょう。

大学を卒業してから定年まで、およそ40年間働き続けることになります。

そして、その間の一日の大半は仕事に費やされます。だからこそ、「自分の仕事にやりがいを感じられるかどうか」は、人生の豊かさに直結するのです。

今の日本では、自分の希望する職業を自ら選ぶことができます。

お金のためだけに働くのではなく、人生のやりがいや生きがいとして仕事に向き合うことが可能です。

しかし、子どもたちが「今」を本気で生きていなければ、本来選べるはずの職業の選択肢を失ってしまいかねません。

その結果、やりたくない仕事に就き、ただ生活のために働く日々を送ることになってしまうのです。

だからこそ、子どもたちには、将来を豊かに生きるためにも、「今」という時間を大切にし、全力で生きてほしいと願っています。
posted by 鈴木正之 at 00:00| ◆教育の役割 「教育は日本を変える」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年07月04日

太陽が東から昇ることを知らない子供たち

中学生に「日の出を見たことがありますか?」「日の入りを見たことがありますか?」と問いかけると、手を挙げるのは半数ほどしかいません。毎日繰り返されているはずの自然現象なのに、実際に見たことがないというのです。

あるとき、「品川から見て太陽は太平洋から昇るのか、それとも沈むのか」と尋ねると、答えられない子がいました。さらに、「太陽は東から昇るのか、西から昇るのか」と聞いても、正解できない子が少なくありません。もしかすると、都会で育つ子どもたちは、太陽の動きに関心を持つ機会がそもそもないのかもしれません。

私が子どものころは、毎朝のように日の出を見て、夕方には沈む太陽を眺めていました。誰に教えられたわけでもなく、太陽は東から昇り、西へ沈む。だから地球は西から東に自転している――そんなことが自然と身についていました。

今の子どもたちは、そうした「当たり前のこと」を、教科書の中の知識として“覚える”のです。身の回りの自然に目を向ける機会が少ないのでしょう。太陽がどこにあるかも気に留めず、時計やスマホがあれば時間が分かり、自分の影すら意識しない生活を送っています。

私が小学生だった頃は、太陽の位置で方角を知り、影の長さでおおよその時刻を感じ取っていました。6月が最も日が長いことも、体感として知っていました。

都市に暮らす子どもたちにこそ、自然とふれあい、太陽や風、空の変化から学ぶ体験が必要だと強く感じます。都会を離れたときには、ぜひ空を見上げ、自然からの「授業」に耳を傾けてほしいと思います。
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2025年06月27日

「学校の課題」とどう向き合うか

義務教育課程の7、8、9年生(中学生)では、ほとんどの学校で定期試験前に「課題の提出」が求められます。しかもこの課題、提出しないと確実に成績が一段階下がる仕組みになっていることが多いのです。

例えば、試験で80点以上が「4」とされる場合でも、79点しか取れず、かつ課題を提出していなければ評価は「2」になる、といった具合です。逆に、点数が30点しかなくても、課題をきちんと提出すれば「3」がつくこともあります。こうした仕組みである以上、生徒たちが「課題を出さなければまずい」と焦るのも無理はありません。

もちろん、それでも提出しない子もいますが、多くの生徒はとにかく課題を終わらせようと必死になります。そして、ようやく課題を提出し終えると「終わった!」という気持ちになり、あたかも試験勉強まで終わったかのような錯覚に陥ってしまうのです。

ここで私は疑問を感じます。本当に「課題をやること」が「試験勉強」になっているのでしょうか?

多くの子どもたちにとって、課題に取り組む目的は「提出すること」であって、「学力をつけること」ではありません。ただ終わらせればいい、やってあればいい、という姿勢では学力は身につきません。

だからこそ、課題は「提出のためにやる」のではなく、「テストで目標点を取るためにやる」と意識して取り組むべきなのです。そう考えれば、1つ1つの問題に対して丁寧に向き合うようになり、結果的に学力が伸びていきます。「理解して解くこと」「知らなかった知識を取り入れること」、これこそが本来の勉強の姿ではないでしょうか。

とはいえ、課題への取りかかりが遅れてしまうと、締切に追われて「提出すること」そのものが目的になってしまいがちです。本来の学力向上という目的が、時間のプレッシャーによってすり替わってしまうのです。

だからこそ、少なくとも試験の2週間前から課題に着手することをおすすめします。早めに取りかかることで、課題を「学びの手段」として活用し、真に力をつけることができるのです。

posted by 鈴木正之 at 00:00| ★出来事・行事 「いぶき学院の様子」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする